ごま症
以下のように整理しました。
白菜に見られる黒いごま粒状の点について
白菜の葉や芯に見られるごま粒のような黒い点は、栽培中に起こる生理現象で、一般に
**「ごま症(ごまどうふ症)」**と呼ばれています。
🥬 ごま症(ごまどうふ症)とは
病気やカビではなく、白菜の体内変化によって起こる生理障害です。
主な原因
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窒素過多
特にアンモニア態窒素が多いと、
アミノ酸の一種「チロシン」が過剰に蓄積し、
それが酸化してメラニン様物質となり黒点が発生します。 -
環境ストレス
急激な温度変化、乾燥などが影響することがあります。 -
品種特性
品種によって、ごま症が出やすい・出にくい差があります。
👩🍳 食べても大丈夫?
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ごま症は病気ではありません。
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白菜の組織の一部が変色しただけなので、
食べても健康への害はありません。 -
見た目が気になる場合は、
黒い部分を切り落として調理すれば問題ありません。
⚠ 注意が必要なケース
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黒点がごま粒よりも大きい
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広範囲に広がっている
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中心部が腐っている・ぬめりがある
このような場合は、ごま症ではなく
黒斑細菌病などの病害の可能性があります。
購入時にごま症を含めた「良い白菜」を見分けるポイントを、分かりやすく整理します。
🥬 購入時の白菜の見分け方
① 外葉の状態を見る
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葉がしっかり巻いている
→ 鮮度が高く、収穫から時間が経っていない -
外葉がみずみずしい
→ しなびているものは避ける -
黒ずみ・ぬめり・異臭がない
→ 病害や傷みのサイン
② 重さを確かめる
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持ったときにずっしり重い
→ 水分が多く、葉が詰まっている良品 -
同じ大きさなら重い方を選ぶ
③ 切り口(カット白菜)のチェック
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芯が白く、変色していない
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切り口が乾いていない
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芯の中心が
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黒く変色
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ぬめっている
→ 鮮度低下や傷みの可能性あり
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※ 芯に小さな黒い点がある場合は
ごま症の可能性が高く、食用には問題ありません
④ 黒い点の見分け方
| 状態 | 判断 |
|---|---|
| ごま粒程度・点状 | ✅ ごま症(問題なし) |
| 点が大きい・広がっている | ⚠ 病害の可能性 |
| 黒点周辺が柔らかい・腐敗臭 | ❌ 避ける |
⑤ 季節を意識する
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旬(冬:11〜2月)の白菜
→ 甘みが強く、品質が安定 -
夏〜初秋は
→ ストレス栽培になりやすく、ごま症が出やすい
⑥ 用途別おすすめ
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鍋・煮物
→ 巻きが固く、芯が詰まったもの -
炒め物・浅漬け
→ 葉が柔らかく、緑が鮮やかなもの
📝 まとめ(失敗しない選び方)
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巻きが良い
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重い
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切り口が白く新鮮
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黒点は「点状」なら問題なし
これだけ覚えておけば、ほぼ失敗しません。