キリスト教における「罪」
キリスト教における「罪」は、日本語の一般的な「罪」よりも広く深い意味を持っています。
基本的な意味
キリスト教の罪(ギリシャ語で「ハマルティア」)は、本来「的を外す」という意味です。神が定めた正しい生き方や関係から外れること、つまり神の意志に背くことを指します。
罪の本質
- 神との関係の断絶: 単なる法律違反ではなく、神との本来あるべき関係が壊れた状態
- 原罪: アダムとエバの堕落以来、人間に生まれつき備わっているとされる罪の性質
- 個人的な罪: 具体的な思い、言葉、行為における過ち
罪の範囲
キリスト教では、犯罪行為だけでなく、以下も罪とされます:
- 心の中の悪い思い(嫉妬、憎しみ、高慢など)
- 善を行わないこと(怠慢)
- 神を第一としないこと(偶像崇拝)
救済との関係
キリスト教の中心教義は、イエス・キリストの十字架の死によって、人間の罪が赦され、神との関係が回復されるという「救い」の概念です。罪の認識は、この救済を理解するための前提となっています。