チャットボット

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チャットボット設計:用途別ガイド

チャットボットは用途によって、目的・対象ユーザー・会話フロー・技術選定を変えて設計する必要があります。

設計の基本方針

どの用途でも以下の3点を明確にすることが重要です。

  1. 利用目的とKPI:問い合わせ削減率、CV数、自己解決率など
  2. 想定ユーザーとニーズ:誰が、何に困って、どんな質問をするか
  3. ボットタイプの選定:シナリオ型・FAQ型AI・生成AIから最適なものを選ぶ

用途別の設計ポイント

1. FAQ・問い合わせ対応

目的:問い合わせ削減、自己解決率向上

設計のポイント

  • 問い合わせログから頻出質問を洗い出し、Q&Aペアを整理する
  • シナリオ階層は3〜5程度に抑え、素早く答えにたどり着ける構造にする
  • 解決できない場合の有人チャット・フォームへのエスカレーション導線を用意する

適した技術:シナリオ型、FAQ型AIボット(正確性重視)


2. 接客・マーケティング

目的:CV増加、商品理解促進

設計のポイント

  • ゴール(商品診断、資料請求、申込など)を明確にし、誘導する会話フローを設計
  • 質問に答えるだけでなく、選択肢やレコメンドでユーザー行動をガイドする
  • ボットの人格・トーン(フレンドリー/ビジネスライクなど)をブランドに合わせて統一

適した技術:生成AIボット、シナリオ+AIのハイブリッド型(柔軟な対話が必要)


3. 社内ヘルプデスク・ナレッジ検索

目的:社員の検索時間削減、問い合わせ分散

設計のポイント

  • 対象領域(人事・総務・ITなど)と対応範囲を明確化し、社内FAQやマニュアルを優先的に取り込む
  • 回答スピードと検索性を重視し、誤回答時の確認・更新フローを整備
  • 使い方ガイドを最初に表示し、短文で分かりやすい回答を返す設計

適した技術:FAQ+生成AI(RAG型)で社内ドキュメントを横断検索


用途別設計早見表

用途 目的 適したボット 重要ポイント
顧客FAQ 問い合わせ削減 シナリオ型・FAQ型AI 正確なQ&A整理/浅い階層/有人連携
接客・マーケ CV増加 生成AI・ハイブリッド ゴール逆算フロー/レコメンド/人格設計
社内ヘルプ 検索時間削減 FAQ+生成AI(RAG型) 対象領域明確化/文書連携/更新体制

成功の鍵

どの用途でも、以下の流れと改善サイクルを前提に設計することが重要です。

基本フロー:挨拶 → 使い方ガイド → 質問対応 → 代替手段(有人対応・フォーム)

継続改善:ログを分析しながら、回答精度と会話フローを継続的に改善する