不動産鑑定士
不動産鑑定士(国家資格者)が行う鑑定評価は、感覚ではなく、法律と基準に基づいた厳格な手順で進められます。根拠となるのが
👉 不動産鑑定評価基準(国土交通省告示)です。
🔎 鑑定評価の基本的な流れ
① 依頼内容の確認
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評価の目的(売買・相続・担保・訴訟など)
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価格時点(いつの価格か)
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対象不動産の範囲
※目的によって「正常価格」「限定価格」など評価の考え方が変わります。
② 資料収集・現地調査
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登記簿、公図、都市計画情報
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固定資産税評価額
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近隣の取引事例
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実際に現地へ行き、接道状況や周辺環境を確認
③ 価格を求める3つの方法(評価三方式)
不動産鑑定では、原則として3つのアプローチを併用します。
1️⃣ 原価法
「いま同じものを作ったらいくらか?」
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土地価格+建物再調達原価−減価
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主に自用の建物などに適用
2️⃣ 取引事例比較法
「近くで似た物件はいくらで売れたか?」
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実際の売買事例を比較調整
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住宅地などで最も重視されることが多い
3️⃣ 収益還元法
「その不動産が将来生む利益はいくらか?」
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家賃収入÷利回り(還元利回り)
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賃貸マンションや商業ビルに重視
④ 試算価格の調整
3つの方法で出た価格を比較し、
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市場性
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信頼性
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目的との整合性
を検討して最終価格を決定。
⑤ 鑑定評価書の作成
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価格の根拠
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計算過程
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前提条件
を明示した正式文書を作成。
🏛 不動産会社の査定との違い
| 不動産会社の査定 | 不動産鑑定士 |
|---|---|
| 無料が多い | 有料(数十万円) |
| 売却目安 | 法的証拠力あり |
| 営業目的 | 中立・独立 |
📌 まとめ
不動産鑑定士の鑑定は
「市場」「原価」「収益」の3方向から客観的に価格を導く専門業務です。
相続・訴訟・担保評価など「争い」や「公的手続き」が関係する場面で特に重要になります。
不動産鑑定士に**鑑定評価書(正式な鑑定)**を依頼した場合の料金は、物件の種類・規模・目的・調査の範囲などによって変わりますが、一般的な目安は次の通りです(日本国内での実例ベース)👇(カエデリア)
🧾 鑑定評価書の料金の目安(税抜)
📌 土地・建物の標準的な例
| 不動産の種類 | 料金の目安 |
|---|---|
| 土地(更地) | 約 20〜30万円〜(面積や性質によって変動)(カエデリア) |
| 戸建住宅(土地+建物) | 約 25〜40万円〜(伊矢野不動産鑑定) |
| 区分所有マンション(1戸) | 約 25〜45万円〜(伊矢野不動産鑑定) |
| 賃貸物件 / 商業施設 | 約 40万円〜100万円以上(規模・収益分析の有無で変動)(伊矢野不動産鑑定) |
| 借地権・底地・特殊物件 | 約 40万円〜(複雑さによって増加)(カエデリア) |
実務上は「物件価格 × 一定率」で単純に計算することはなく、面積・評価額・立地・調査量などで個別見積りされます。(伊矢野不動産鑑定)
📝 簡易調査・報告書(本鑑定より安い)
鑑定評価書ほど詳細でない「調査報告書」や「簡易査定」もあり、次のように安くなるケースがあります👇(不動産価格保証株式会社)
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簡易レポート/調査報告書:約 15〜25万円〜
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机上査定(現地調査なし):約 15〜20万円〜
※正式な鑑定評価基準に準拠しない場合もあります。
💡 注意点
✅ 消費税・実費(交通費、登記簿等費用)は別途になることが多いです。(エフジー不動産鑑定)
✅ 高層ビル・収益物件・争訟(訴訟)対応など複雑な鑑定はさらに高額になる傾向があります。(上銘不動産鑑定士事務所)
✅ 依頼前に必ず見積りを取ることが大切です(無料見積り対応の事務所も多い)。(カエデリア)
📌 目安まとめ(ざっくり)
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個人向け住宅・土地の鑑定:概ね 20〜40万円〜
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商業用・複雑物件の鑑定:40〜100万円+
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簡易査定・調査レポート:15〜30万円前後
担保評価(融資用)の鑑定料金の目安をわかりやすくまとめます。
担保評価とは、銀行などが融資の可否や限度額を判断するために行う評価で、
正式な鑑定評価書(不動産鑑定評価基準に準拠)を作成するケースと、
金融機関内部の評価(簡易評価)で済むケースがあります。
💰 ① 鑑定士に正式依頼する場合(外部鑑定)
| 物件タイプ | 料金目安 |
|---|---|
| 土地のみ | 20〜30万円前後 |
| 戸建住宅 | 25〜40万円前後 |
| 区分マンション | 25〜45万円前後 |
| 一棟アパート・ビル | 40〜80万円以上 |
| 商業施設・特殊物件 | 60万円〜100万円超 |
※収益還元法を本格的に行う物件は高くなります。
※交通費・資料取得費は別途のことが多いです。
🏦 ② 銀行の内部担保評価(外部鑑定なし)
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費用:無料〜数万円程度
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銀行が独自に算定
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公的証拠力は弱い
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融資目的以外には使えない
👉 住宅ローンでは多くがこちらです。
📊 担保評価の特徴
担保評価は「売れる価格」よりもやや保守的です。
例:
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市場価格 3,000万円
-
担保評価 2,400〜2,700万円
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融資額はその70〜90%
つまり
市場価格 ×(70〜80%程度)を前提に考えることが多いです。
📌 まとめ
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個人住宅なら 25〜40万円前後
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収益物件なら 40万円以上
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住宅ローンは銀行内部評価が多い(安い)
いい質問ですね。
担保評価と固定資産税評価額はまったく別物です。
基準・目的・水準が違います。
🏠 固定資産税評価額とは
市町村が固定資産税を計算するために決める価格です。
基準は
👉 固定資産評価基準
特徴
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3年ごとに見直し
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税金計算用の行政価格
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市場価格の約70%程度(目安)
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実勢価格とは一致しない
🏦 担保評価とは
銀行が「いくら貸せるか」を判断するための価格。
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市場価格を基礎にする
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さらに保守的に見る
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売却可能性を重視
📊 ざっくり比較イメージ
例:市場価格3,000万円の物件
| 区分 | 金額目安 |
|---|---|
| 市場価格 | 3,000万円 |
| 固定資産税評価額 | 約2,100万円(70%前後) |
| 銀行の担保評価 | 約2,400〜2,700万円 |
| 融資額(80%) | 約1,900〜2,100万円 |
※地域や物件で差はあります。
🔎 重要ポイント
固定資産税評価額が低いからといって
👉 担保評価も低いとは限らない
固定資産税評価額が高いからといって
👉 融資が多く出るわけでもない
銀行は
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立地
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流通性
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建物の築年数
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収益力(収益物件なら)
を総合判断します。
📌 まとめ
固定資産税評価額は「税金用の価格」
担保評価は「貸すための価格」
目的が違うため単純比較はできません。
もしよければ、
✔ 土地だけですか?
✔ 建物付きですか?
✔ 固定資産税評価額はいくらですか?
ざっくり教えていただければ、より具体的な目安を出します。