乳酸菌を含む食品
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乳酸菌を含む食品は、大きく**「動物性」と「植物性」**の2つに分類できます。それぞれ特徴が異なるため、バランスよく取り入れるのがおすすめです。
1. 動物性乳酸菌を含む食品
牛乳などの動物の乳を発酵させて作る食品に含まれます。栄養価が高く、コクや旨味があるのが特徴です。
- ヨーグルト 🥣
- 最も代表的な食品です。ビフィズス菌やブルガリア菌など、製品によって含まれる菌種が異なります。
- ポイント: 毎日200g程度を目安に食べるのが良いとされています。
- チーズ(ナチュラルチーズ) 🧀
- カマンベール、パルメザン、ゴーダ、ブルーチーズなどの「ナチュラルチーズ」には生きた乳酸菌が含まれています。
- 注意: 「プロセスチーズ」は製造過程で加熱殺菌されているため、乳酸菌は死滅していますが、死菌(死んだ菌)も腸内の善玉菌のエサになるため無駄ではありません。
- 乳酸菌飲料 🥤
- ヤクルトやカルピス(一部製品を除く)など。手軽に特定の強力な菌株を摂取できるよう設計されているものが多いです。
2. 植物性乳酸菌を含む食品
野菜や豆類などの植物を発酵させて作る食品に含まれます。塩分や酸度が高い過酷な環境で育つため、**「胃酸に強く、生きたまま腸に届きやすい」**という大きなメリットがあります。日本人は昔からこれらを多く食べてきました。
- ぬか漬け・漬物 🥒
- ぬか床には多種類の乳酸菌が住んでいます。たくあん、すぐき漬け(京都)、野沢菜漬け(長野)などが有名です。
- 特に注目: 京都の「すぐき漬け」から発見されたラブレ菌などは有名です。
- キムチ 🌶️
- 白菜などの野菜を魚介の塩辛や薬味と一緒に発酵させたもの。乳酸菌の宝庫であり、食物繊維も同時に摂れます。
- 注意: 「浅漬け風」のキムチ調味液で和えただけのものは発酵していないため、乳酸菌は少ないです。「発酵」と書かれたものや、熟成して酸味が出ているものがおすすめです。
- ザワークラウト 🥬
- ドイツのキャベツの漬物です。酢漬けではなく、キャベツの葉にある乳酸菌だけで発酵させた保存食です。
ザワークラウトの作り方 https://www.nichireifoods.co.jp/media/12149/
- 味噌(みそ)
- 大豆を発酵させた調味料。
- ポイント: 味噌汁にして沸騰させると菌は死んでしまいますが、死菌でも腸内環境にはプラスになります。生きたまま摂りたい場合は、野菜スティックにつけたり「あえもの」にするのがおすすめです。
- 醤油・酒粕 🍶
- これらも発酵の過程で乳酸菌が関与しています。
💡 効率よく摂るための3つのポイント
① 「生菌」と「死菌」どちらも大切
- 生菌(プロバイオティクス): 生きて腸に届き、活動する。
- 死菌(バイオジェニックス): 胃酸や加熱で死んでしまった菌も、もともと腸にいる善玉菌の「エサ」になり、免疫機能を刺激する効果があります。
- したがって、加熱した味噌汁やプロセスチーズが無意味ということは全くありません。
② 「シンバイオティクス」を意識する
- 乳酸菌(プロバイオティクス)と一緒に、**乳酸菌のエサになるもの(プレバイオティクス)**を一緒に食べると、効果が倍増します。
- エサになるもの: 食物繊維(野菜、海藻、きのこ)、オリゴ糖(バナナ、はちみつ、大豆製品)。
- 例:ヨーグルトにバナナを入れる、キムチ納豆にする(納豆菌と乳酸菌は相性抜群です)。
③ 継続こそ力なり
- 外から取り入れた乳酸菌は、腸内に定着し続けることが難しく、数日で排出されてしまいます。
- 一度に大量に食べるよりも、毎日コツコツ食べ続けることが最も重要です。