尿漏れ
Page content
トイレの後に尿が少し漏れて下着が汚れてしまう症状は、医学的に**「排尿後尿滴下(はいにょうごにょうてきか)」**と呼ばれ、特に男性に多く見られる悩みです。
これは、膀胱の出し入れ口が閉まった後、尿道のカーブ部分に残っていた尿が、動いたり服を着たりした拍子に出てきてしまうことが主な原因です。
この症状に対する具体的な対策は以下の通りです。
1. 「ミルキング(乳搾り)」法を行う
これが最も即効性のある対策です。尿道に残った尿を物理的に押し出します。
- やり方:
- 排尿が終わったら、すぐにズボンを上げず、数秒待ちます。
- 陰嚢(玉)の裏側(肛門との間)の筋に指を当てます。
- そこからペニスの根元、さらに先端に向かって、残った尿をしごき出すように指でスーッと押し出します。
- 最後に軽く振って水分を落とします。
2. 座って排尿する
立って排尿すると、骨盤底筋に緊張が入ってしまい、尿道をうまく空っぽにできないことがあります。 洋式トイレに座って排尿することで、骨盤周りの筋肉がリラックスし、尿を出し切りやすくなります。
3. 骨盤底筋トレーニング(再掲)
前の回答で紹介した「骨盤底筋トレーニング」は、この症状にも有効です。 尿道の周りにある筋肉(球海綿体筋)を鍛えることで、最後に尿を押し出す力(尿道括約筋の働き)を高め、キレを良くすることができます。
4. 軽い尿漏れ専用パッドの使用
下着のシミや臭いを防ぐために、男性用の薄い尿漏れパッドや、吸水機能付きのボクサーパンツを使用するのも精神的な安心感につながります。最近はドラッグストアでも目立たない男性用製品が多く販売されています。
注意すべき点(病気の可能性)
単なる「尿道の残り」ではなく、以下のような症状がある場合は、**「前立腺肥大症」**などの病気が隠れている可能性があります。
- 尿の勢いが弱い、チョロチョロとしか出ない
- 出し切ったはずなのに、まだ膀胱に残っている感じ(残尿感)がある
- 夜中に何度もトイレに起きる
この場合は、尿道に残っているのではなく「膀胱から出し切れていない」状態(溢流性尿失禁などの前段階)の恐れがあるため、一度泌尿器科を受診し、前立腺のチェックを受けることを強くおすすめします。