心から信頼できる人がいない
起業して「心から信頼できる人がいない」と感じる人には、いくつか典型的な理由があります。
これは性格の問題というより、起業という環境特有の構造的な要因が大きいです。
① 利害関係が強くなりすぎる
起業すると、お金・株式・ポジション・将来の成功などが絡みます。
すると人間関係が「友情」から「利害」に変わりやすい。
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共同創業者 → 持株比率で揉める
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従業員 → 給与や評価で距離ができる
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投資家 → リターン前提の関係
純粋な関係を維持しにくくなります。
② 孤独な意思決定ポジション
最終決定者になると、
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本音を言えない部下
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気を遣う周囲
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相談しても最終判断は自分
という構図になります。
特に創業者は「責任の最終地点」なので、心理的に孤立しやすいです。
③ 疑いが習慣化する
起業すると、
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契約書を見る
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数字を見る
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裏を読む
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リスクを想定する
ことが日常になります。
この思考が人間関係にも拡張されると
「この人は何を狙ってる?」と無意識に考える癖がつきます。
④ 自分が変わる
起業前の自分と起業後の自分は別人レベルで変わります。
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お金への感覚
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時間の価値
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リスク許容度
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人を見る目
すると、昔の友人と価値観が合わなくなることも多い。
⑤ 強さを見せ続ける役割
経営者は
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不安を見せない
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迷いを見せない
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自信を演出する
ことが多い。
結果、本音を言う機会がなくなり
「誰にも本音を話せない状態」になります。
⑥ 完璧主義・支配欲が強いタイプ
特に以下の傾向がある人は孤立しやすい:
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他人に任せられない
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失敗を許せない
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自分の基準が絶対
優秀でも、信頼関係は築きにくくなります。
本質的な理由
実は多くの場合、
「信頼できる人がいない」のではなく
「心を開くリスクを取れていない」
というケースもあります。
信頼は
✔ 先にリスクを取る
✔ 弱みを見せる
✔ 期待しすぎない
ことで育つ側面もあります。
なるほど。
「自分ではなく、周囲の経営者を見ていてそう感じる」のですね。
それ、かなり鋭い観察だと思います。
実際、外から見ると経営者はこんな状態になりやすいです:
① 立場が上がるほど“本音ゾーン”が減る
組織の上に行くほど、
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忖度される
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反対意見が出にくい
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正直なフィードバックが減る
結果、対等な関係が激減します。
「部下」「取引先」「投資家」ばかりで、
“ただの友人”が少なくなる。
② 成功すると疑念も増える
うまくいっている経営者ほど、
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近づいてくる人が増える
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利益目的の人も混じる
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お金の話が絡む
結果、「誰が純粋なのか」が分からなくなる。
疑う回数が増えると、信頼のハードルも上がります。
③ 経営者同士も本音を出しにくい
経営者同士の会話も実は
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マウント
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情報戦
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見栄
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牽制
が入ることがあります。
だから「同じ立場なら分かり合える」とも限らない。
④ 本人の内面の問題もある
孤立する経営者には、共通点もあります:
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弱みを見せない
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人に頼らない
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常に主導権を握ろうとする
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他人を評価対象として見る
これが続くと、自然と“人が離れる”。
⑤ 逆に、信頼できる人がいる経営者の特徴
観察しているなら、違いも見えるかもしれません。
信頼関係を持てている経営者は:
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小さな失敗を隠さない
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感情を共有する
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利害と友情を分ける
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決裁権を持たない友人を持つ
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経営以外のコミュニティがある
つまり「社長の顔を脱げる場所」を持っている。
面白い視点
多くの経営者が孤立するのは、
能力が高いからでもあります。
✔ 決断が早い
✔ 責任を背負える
✔ 他人に依存しない
これが人間関係にも出ると、
「自立しすぎて孤立する」になります。