抵当権設定契約書

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以下は、生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)用
抵当権設定契約書(様式例)です。

この制度は、各都道府県の社会福祉協議会が実施主体となり、厚生労働省所管の生活福祉資金貸付制度に基づいて行われます。
実務では、所定様式が用意されることが多いため、あくまで参考雛形です。


抵当権設定契約書

(生活福祉資金〔要保護世帯向け不動産担保型生活資金〕用)

抵当権設定者(以下「甲」という。)と
抵当権者(以下「乙」という。)は、下記のとおり契約を締結する。


第1条(目的)

本契約は、乙が実施する生活福祉資金貸付制度に基づく
要保護世帯向け不動産担保型生活資金の貸付に伴い、
甲の返済債務を担保するために締結する。


第2条(被担保債権)

甲は、乙との間で締結する金銭消費貸借契約に基づき、
次の債務を負担する。

  1. 貸付極度額 金○○○万円

  2. 貸付利率 年○%

  3. 遅延損害金 年○%

  4. 契約期間 令和○年○月○日から契約終了日まで

本抵当権は、上記極度額の範囲内で発生する元本、利息、遅延損害金および回収費用を担保する。

(※制度上は「極度額方式」が一般的)


第3条(抵当権の設定)

甲は、自己所有の下記不動産に、乙のため第○順位の抵当権を設定する。

【不動産の表示】

(1)土地
所在:
地番:
地目:
地積:

(2)建物
所在:
家屋番号:
種類:
構造:
床面積:


第4条(登記)

  1. 甲は、本契約締結後速やかに抵当権設定登記を行う。

  2. 登録免許税その他登記費用は、原則として貸付金から控除する方法により負担する。


第5条(期限の利益の喪失)

甲が次の各号の一に該当したときは、乙は通知催告を要せず、貸付残額の全部を請求できる。

  1. 契約条件に違反したとき

  2. 不動産を無断で処分したとき

  3. 虚偽申告が判明したとき


第6条(契約の終了)

本契約は、

  1. 甲の死亡により貸付契約が終了したとき

  2. 不動産の売却により貸付金が完済されたとき
    に終了する。


第7条(管轄)

本契約に関する紛争は、不動産所在地を管轄する地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。


本契約締結の証として、本書2通を作成し、署名押印のうえ各自1通を保有する。

令和○年○月○日

(甲)住所
氏名           印

(乙)○○県社会福祉協議会
会長           印


制度特有の重要ポイント

この制度は、通常の民間リバースモーゲージとは異なり:

  • 実施主体:各都道府県社会福祉協議会

  • 根拠制度:生活福祉資金貸付制度

  • 主対象:要保護世帯

  • 相続発生時に一括精算が原則


必要であれば:

  • 継続的金銭消費貸借契約書(セット様式)

  • 極度額変更条項入り

  • 相続人同意書様式

  • 抵当権設定登記用「登記原因証明情報」様式

以下は、生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)用
「極度額変更条項入り」抵当権設定契約書(追補強化版)です。

※実務では各都道府県社会福祉協議会の所定様式が優先されます。
本様式は条文整備例です。


抵当権設定契約書

(極度額変更条項付・生活福祉資金用)

抵当権設定者(以下「甲」という。)と
抵当権者(以下「乙」という。)は、乙が実施する生活福祉資金貸付制度(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)に基づく貸付債務を担保するため、次のとおり契約を締結する。


第1条(被担保債権の範囲)

本抵当権は、甲が乙に対して負担する次の債務を担保する。

  1. 貸付極度額 金○○○万円

  2. 利息

  3. 遅延損害金

  4. 貸付金回収に要する費用

本抵当権は極度額○○○万円を限度として担保する。


第2条(抵当権の設定)

甲は、自己所有の下記不動産に、乙のため第○順位の抵当権を設定する。

【不動産の表示】

(1)土地
所在:
地番:
地目:
地積:

(2)建物
所在:
家屋番号:
種類:
構造:
床面積:


第3条(極度額の変更)

  1. 乙は、制度改正、評価額の変動、貸付条件の変更その他合理的理由がある場合、甲との合意により極度額を変更することができる。

  2. 極度額を増額する場合は、甲乙協議のうえ書面により変更契約を締結する。

  3. 極度額を減額する場合は、乙の通知により効力を生じる。

  4. 極度額変更に伴う登記手続は甲乙協力して行い、その費用は原則として貸付金より控除する。


第4条(追加担保の請求)

不動産の価格が著しく下落した場合、乙は甲に対し、

  1. 極度額の減額

  2. 一部弁済

  3. 追加担保の提供

のいずれかを請求できる。


第5条(期限の利益の喪失)

甲が次の各号の一に該当したときは、乙は通知催告を要せず、貸付残額全額を請求できる。

  1. 契約違反

  2. 不動産の無断処分

  3. 虚偽申告

  4. 強制執行・差押え


第6条(契約終了)

次の場合、本契約は終了する。

  1. 甲の死亡により貸付契約が終了したとき

  2. 不動産売却により完済したとき

  3. 生活保護開始により制度上終了したとき


第7条(合意管轄)

本契約に関する紛争は、不動産所在地を管轄する地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。


令和○年○月○日

(甲)住所
氏名           印

(乙)○○県社会福祉協議会
会長           印


実務上の重要ポイント

この制度では通常:

  • 「根抵当権」形式で設定されることが多い

  • 極度額=不動産評価額の概ね70%程度

  • 相続発生時に清算


さらに実務寄りにするなら、

✔ 根抵当権形式に完全対応版
✔ 相続人事前同意条項入り
✔ 生活保護移行時清算条項の明確化
✔ 登記原因証明情報ひな形

まで作れます。

どのレベルまで仕上げますか?
(実際に提出用か、研究用かで作り込みが変わります)

以下は、**生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)**において求められることがある
**相続人同意書(様式例)**です。

※実際は各都道府県の社会福祉協議会の所定様式が優先されます。
※印鑑証明書添付・実印押印を求められるのが一般的です。


相続人同意書

(生活福祉資金・要保護世帯向け不動産担保型生活資金)

私は、下記借受人の法定相続人として、
下記不動産に抵当権(根抵当権)が設定されること、ならびに貸付制度の内容について説明を受け、これを十分理解したうえで同意いたします。


1.借受人

住所:
氏名:


2.貸付制度

生活福祉資金貸付制度
(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)


3.担保不動産

(1)土地
所在:
地番:
地目:
地積:

(2)建物
所在:
家屋番号:
種類:
構造:
床面積:


4.同意事項

  1. 上記不動産に対し、○○県社会福祉協議会を抵当権者とする根抵当権が設定されること

  2. 借受人死亡後、貸付残額は不動産売却等により清算されること

  3. 清算後に残余財産がある場合のみ相続対象となること

  4. 不足が生じた場合、原則として相続人に返済義務は及ばない制度であること


本同意は、将来の相続権放棄を意味するものではありません。
本制度の内容を理解したうえで任意に署名押印します。


令和○年○月○日

相続人

住所:
氏名:            実印

生年月日:

借受人との続柄:

(※印鑑証明書添付)


実務上のポイント

✔ 推定相続人全員分が必要なケースが多い
✔ 相続放棄とは別概念
✔ 未成年相続人がいる場合は特別代理人選任が必要になることがある
✔ 相続人が不同意の場合、貸付不可となる場合がある


**根抵当権(ねていとうけん)**とは、

「あらかじめ決めた上限額(=極度額)の範囲内で、将来発生する不特定の債権をまとめて担保する抵当権」

のことです。


🔹 通常の抵当権との違い

● 通常の抵当権

  • 特定の1つの借金を担保

  • 借金が完済すると消滅

● 根抵当権

  • 継続的な借入れをまとめて担保

  • 上限(極度額)まで何度でも借入れ可能

  • 借入れが増減しても設定し直す必要がない


🔹 わかりやすい例

例えば、

  • 極度額:1,000万円

  • 実際の借入残高:
     最初300万円 → 500万円 → 200万円 → 800万円

このように増減しても、
1,000万円以内なら登記をやり直す必要がないのが根抵当権です。


🔹 生活福祉資金で使われる理由

生活福祉資金の
要保護世帯向け不動産担保型生活資金では、

  • 毎月少しずつ貸付が増える

  • 契約が長期継続する

という特徴があるため、
通常の抵当権ではなく 根抵当権 が使われることが多いです。


🔹 重要ポイント

✔ 必ず「極度額」を決める
✔ 元本が確定するまでは消滅しない
✔ 相続時に元本確定し清算
✔ 登録免許税は「極度額 × 0.4%」


🔹 少し専門的な話(重要)

根抵当権は、

  • 元本が「確定」すると普通の抵当権と同じ扱いになる

  • 確定事由(死亡・解約など)で確定する

生活福祉資金では
借受人の死亡が確定事由になるのが一般的です。


結論から言うと、

根抵当権にしているからといって、自動的に臨時増額できるわけではありません。
ただし、極度額の範囲内であれば、追加貸付は可能です。


🔹 基本の仕組み

根抵当権には

「極度額(上限)」

が必ず決められています。

例:

  • 極度額:1,000万円

  • 現在の貸付残高:600万円

👉 この場合、理論上はあと400万円まで担保可能です。

その範囲内であれば、
新たに抵当権を設定し直すことなく追加貸付ができます。


🔹 では臨時増額は自由にできる?

いいえ。次の2つが必要です。

  1. 実施主体(社会福祉協議会)の承認

  2. 制度上の要件を満たすこと

生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)は
「生活費補填目的」の制度なので、

  • 医療費

  • 介護費

  • 生活費不足

など合理的理由が必要になります。


🔹 極度額を超える増額は?

もし

  • 極度額1,000万円

  • 既に950万円借入済

  • さらに200万円必要

となると、

👉 極度額変更契約
👉 根抵当権変更登記

が必要になります。

ここは簡単ではありません。


🔹 実務上の注意点(重要)

生活福祉資金の場合、

  • 不動産評価額の一定割合(例:70%程度)以内

  • 市町村の保護見込みとの整合性

  • 相続人同意の再確認

などが絡みます。

つまり、

根抵当権だから自由に増やせる、という制度ではありません。


🔹 まとめ

✔ 極度額内なら追加貸付は可能
✔ ただし制度審査がある
✔ 極度額超えは変更登記が必要
✔ 実務では簡単ではない