持ち家を売却

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生活保護の申請時や受給中に、ケースワーカーから「持ち家を売却して生活費に充てるように」と言われると、非常に不安になりますよね。

まず大前提として、「持ち家=即売却」というわけではありません。 厚生労働省の指針でも、住み続けることが認められるケースは多々あります。

冷静に対処するために、以下のポイントを確認し、準備を進めてください。


1. 「売らなくていいケース」に該当するか確認する

以下の条件に当てはまる場合、売却を免除(保有容認)される可能性が高いです。

  • 住宅ローンが完済している、あるいは残り少ない: ローン返済のために生活保護費を使うことは禁止されていますが、完済していれば住み続けるハードルは下がります。

  • 資産価値が低い: 売却しても手元にほとんどお金が残らない(目安として、地域の標準的な家賃の10年分程度以下)場合は、売るメリットがないと判断されます。

  • 高齢者や障害者が住んでいる: 引っ越しが身体的・精神的に大きな負担になる場合、配慮されることがあります。

  • 住宅扶助の範囲内である: その家に住み続けるコスト(固定資産税など)が、その地域の「住宅扶助(家賃補助)」の規定額以内であれば認められやすいです。

2. ケースワーカーへの具体的な対策・言い換え

ケースワーカーが「売れ」と言うのは、それが彼らの業務上の「ルール確認」だからです。感情的に反論せず、**「売却が合理的ではない理由」**を論理的に伝えましょう。

  • 「売却にかかる経費」を提示する: 仲介手数料、測量費、引っ越し費用、新しい住居の初期費用などを差し引くと、実際に生活費として残る金額はわずかであることを伝えます。

  • 「住み替え先の不在」を訴える: 「高齢である」「保証人がいない」「ペットがいる」など、今の家を出た後に賃貸物件を見つけるのが困難な事情を伝えます。

  • リバースモーゲージ(不動産担保型生活資金)の検討: 「家を担保にお金を借りて、亡くなった後に精算する」仕組みです。これを利用すれば、住み続けながら生活費を確保できるため、ケースワーカーも納得しやすい解決策になります。

3. 第三者のサポートを得る

自分一人で交渉すると、相手のペースに飲まれてしまうことがあります。

  • 弁護士や司法書士に相談: 生活保護に詳しい専門家は、自治体に対して法的な根拠を持って交渉してくれます(法テラスなどを利用すれば無料相談も可能です)。

  • 支援団体への相談: 「生活保護支援ネットワーク」などのNPO団体は、同行訪問をしてくれる場合があります。


注意点:住宅ローンが残っている場合

もし住宅ローンが残っている場合は、かなり厳しい状況です。生活保護費をローンの返済に充てることは「税金で個人の資産を形成すること」にあたるため、原則認められません。この場合は、任意売却や個人再生などの債務整理を視野に入れる必要があります。


今すぐできること

まずは、ご自身の家の**「現在のおおよその査定額」「住宅ローンの残高」**を正確に把握することから始めてください。数字が明確になれば、「売っても意味がない」という主張がしやすくなります。