政治を他人任せにしない
政治を他人任せにしない:国民が監査役になるための第一歩
日本の政治は、選挙で代表を選んだら終わり、と思われがちです。しかし本来、民主主義において国民は「有権者」であると同時に、政治をチェックする監査役でもあります。では、国民はどのようにして政治を監査することができるのでしょうか。
まず最も基本となるのが選挙です。選挙は政治家に対する最大の評価制度であり、実績や姿勢に納得できなければ、次の選挙で意思表示をすることができます。これは形式的な行為ではなく、政治家にとっては職を左右する重要な「監査結果」です。
次に重要なのが、情報を知ることです。国会中継、議事録、各省庁の公式発表、決算資料などは、誰でも閲覧できます。少し難しく感じるかもしれませんが、ニュースだけでなく一次情報に触れることで、報道の切り取りや偏りに気づく力が養われます。知ること自体が、監査の第一歩です。
さらに、請願・陳情やパブリックコメントといった制度もあります。これは国民が直接、国や自治体に意見を提出できる仕組みで、政策決定の過程に参加する手段です。意見が必ず採用されるわけではありませんが、「見られている」「声が届く可能性がある」という状況を作ることが、政治の健全性を保ちます。
また、情報公開請求も重要な監査手段です。行政が保有する文書の開示を求めることで、不透明なお金の使い方や意思決定の過程をチェックできます。実際に、この制度によって問題が明らかになった事例も少なくありません。
そして現代では、SNSやブログでの発信も無視できません。事実に基づいた冷静な批判や疑問提起は、多くの人の関心を集め、結果的に政治家や行政への圧力となります。ただし、感情的な誹謗中傷ではなく、根拠を示す姿勢が監査役としての信頼を高めます。
国民が政治を監査するとは、特別な立場になることではありません。知り、考え、関心を持ち、声を上げ続けること。その積み重ねこそが、政治を他人任せにしないための第一歩なのです。