牛乳とヨーグルト

Page content

牛乳とヨーグルトはどちらも栄養価の高い乳製品ですが、乳酸菌の働きによって体に与える影響にいくつかの違いがあります。

主な違いは以下の通りです。

1. 消化吸収のしやすさ

項目 牛乳 ヨーグルト
タンパク質 消化酵素で分解される必要がある 乳酸菌により一部がアミノ酸やペプチドに分解されているため、消化吸収が良い
乳糖 比較的多く含まれる 乳酸菌が乳糖を分解しているため、牛乳より少ない
乳糖不耐症 含まれる乳糖によりお腹がゴロゴロしやすい(乳糖不耐症の方) 乳糖が分解されているため、牛乳より症状が出にくい

ポイント: ヨーグルトは発酵の過程でタンパク質や乳糖が分解されているため、牛乳よりも消化・吸収がスムーズです。牛乳でお腹を壊しやすい人(乳糖不耐症)でも、ヨーグルトなら食べやすいことが多いです。

2. 腸内環境への影響

項目 牛乳 ヨーグルト
主要な効果 カルシウム、タンパク質の補給 乳酸菌・ビフィズス菌による腸内環境の改善

ポイント: ヨーグルトには、腸内の善玉菌である乳酸菌ビフィズス菌が豊富に含まれています。これらを摂取することで、腸内フローラを整え、便通の改善や免疫機能のサポートが期待できます。牛乳にはこれらの生きた菌は含まれていません。

3. カルシウムの吸収率

項目 牛乳 ヨーグルト
カルシウム 吸収率は比較的高め(約40%) 乳酸菌により作られる乳酸と結合し、さらに吸収しやすい形(乳酸カルシウム)になっている

ポイント: どちらも豊富なカルシウム源ですが、ヨーグルトは乳酸の働きで、牛乳よりもカルシウムの吸収率が高くなると言われています。

まとめ

  • 牛乳:手軽にカルシウム良質なタンパク質を補給したい場合に適しています。
  • ヨーグルト消化吸収を良くしたい場合や、腸内環境の改善(便秘解消など)を目的とする場合に特に適しています。

どちらも優れた食品ですので、ご自身の体調や目的に合わせて取り入れると良いでしょう。

例えば、「牛乳でお腹がゴロゴロする」といった悩みがあれば、ヨーグルトに切り替えることを試してみるのも一つの方法です。