生活福祉資金

Page content

生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)とは

持ち家を担保にして生活費を借りる制度です。
実施主体は各都道府県の社会福祉協議会(例:鹿児島県社会福祉協議会 など)。


🏠 どんな仕組み?

  • 自宅(土地・建物)に根抵当権を設定

  • 毎月、一定額を生活費として貸付

  • 借入総額(元金+利子)が評価額に基づく限度額に達するまで継続

  • 契約終了後に一括償還(原則)

  • 返済できない場合は不動産の処分で回収

👉 いわば公的リバースモーゲージに近い制度です。


👥 対象者

  • 生活保護を受けている、またはそれに準ずる低所得世帯

  • 自宅を所有し、そこに居住している

  • 他の資産活用が困難

※詳細条件は自治体ごとに運用差あり


💰 貸付内容

  • 毎月定額(自治体が設定)

  • 利率:年3%以下(運用年度により変動)

  • 限度額:不動産評価額を基準に決定


⛔ 限度額に達すると?

  • 貸付停止

  • 契約は即終了ではない

  • 契約終了後に償還義務発生


⚖ メリット・デメリット

✅ メリット

  • 自宅に住み続けながら生活費を確保

  • 民間より低利

  • 公的制度なので審査が比較的柔軟

⚠ デメリット

  • 相続財産が減る/なくなる可能性

  • 不動産価格下落リスク

  • 将来の一括償還負担


🔎 こんな人向き

  • 持ち家はあるが現金収入が不足

  • 子どもがいない/相続予定がない

  • 自宅を手放さず生活費を確保したい


「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」と通常のリバースモーゲージの違いを整理します。


🏛 公的制度

生活福祉資金(要保護世帯向け不動産担保型生活資金)
実施:各都道府県の社会福祉協議会(例:鹿児島県社会福祉協議会)

🏦 民間商品

銀行などのリバースモーゲージ
例:三井住友銀行 など


🔍 主な違い

比較項目 公的制度 民間リバースモーゲージ
目的 生活困窮者支援 老後資金活用
対象 低所得・要保護世帯 一定の収入・信用力がある高齢者
利率 年3%以下 市場連動(変動が多い)
貸付方法 毎月定額 一括・定額・極度型など選択可
審査 所得状況中心 信用情報・返済能力重視
限度額 不動産評価に基づく 担保評価+銀行基準
限度到達後 貸付停止 契約条件により終了
返済 契約終了後に一括 死亡時一括が一般的

⚖ 性格の違い

公的制度

  • 「福祉支援」

  • 利益目的ではない

  • 生活保護に近い位置づけ

民間

  • 「金融商品」

  • 金融機関のリスク管理が優先

  • 金利上昇リスクあり


🧠 大きな違いはここ

✅ 公的

「生活が成り立たない人を支える制度」

✅ 民間

「持ち家資産を老後資金に変える商品」


👪 相続面

どちらも原則:

  • 死亡後に一括返済

  • 返せなければ売却

ただし民間は

  • 相続人が一括返済できれば家を残せる

  • ノンリコース型(家の売却額以上請求しない)商品もある


「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」で
貸付限度額に到達した後の流れを、実務ベースで整理します。


① まず起きること

契約条文上は

👉 貸付停止(追加の貸付は出ない)

  • 毎月の入金が止まる

  • 契約は直ちに終了しない

  • すぐ一括返済にはならない


② 生活費はどうなる?

この制度からは 1円も出ません

現実的な選択肢は:

  1. 年金・貯蓄で生活

  2. 他制度へ切替(生活保護など)

  3. 不動産評価の見直しで限度額増額(条件付き)


③ その後の分岐

A)そのまま住み続ける

  • 契約は継続状態

  • 利息は発生し続ける

  • 死亡または解約で契約終了

B)契約終了

契約が終了すると

👉 3か月の据置期間後に一括償還義務


④ 返せない場合

担保である不動産に

👉 根抵当権が設定されている

返済できなければ

👉 売却・競売等で回収


⑤ 実務上よくある流れ

高齢者の場合:

  1. 限度額到達

  2. 年金だけで生活

  3. 死亡

  4. 相続人が承継するか判断

  5. 売却して清算


⑥ 重要ポイント

限度額到達=即退去ではない
限度額到達=即返済でもない

👉 「新たな貸付が止まるだけ」


ここが一番重要

生活費が止まるため
実質的には生活設計の転換点になります。


はい、原則として住み続けられます。

なぜか

  • 限度額に到達=貸付停止(追加の入金が止まる)であって、
    契約が即終了するわけではないためです。

  • その間、すぐに一括返済を求められる規定にはなっていません。


ただし重要な注意点

  1. 生活費は出ない
     以後は年金・貯蓄・他制度などで賄う必要があります。

  2. 契約が終了したら返済局面へ
     解約や死亡などで契約が終了すると、据置期間後に一括償還が原則。
     返せなければ、設定済みの根抵当権に基づき不動産で回収されます。

  3. 義務違反があると解約の可能性
     居住しなくなる、無断で処分・賃貸する等があると、停止や解約の対象になり得ます。


まとめ

  • 限度額到達だけでは退去にはなりません。

  • ただし、お金は止まるので、その後の生活設計がポイントです。

「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」が限度額到達で貸付停止した後、
生活保護へ切替える流れを実務ベースでまとめます。


① まず確認すること

  • 年金・他収入で最低生活費を下回っているか

  • 預貯金など活用できる資産がないか

  • 同居家族の扶養が見込めるか

👉 これらを満たせば生活保護の対象になり得ます。


② 申請の流れ

1️⃣ 福祉事務所へ相談

居住地の市区町村の福祉事務所へ。

例:鹿児島市なら
鹿児島市福祉事務所


2️⃣ 申請書提出

  • 収入状況

  • 資産状況

  • 健康状態

  • 扶養照会

を記載。


3️⃣ 調査(約2週間)

  • 預金調査

  • 不動産確認

  • 扶養照会


4️⃣ 決定

原則14日以内(最長30日)


③ 持ち家がある場合どうなる?

ここが重要です。

生活保護は原則「資産活用」が前提。

しかし:

✅ 自宅に住んでいる
✅ 売却しても生活再建が困難
✅ 高齢である

などの場合は

👉 自宅保有のまま保護継続が認められることが多い


④ この制度との関係

すでに

  • 根抵当権が設定済み

  • 将来売却前提の契約

という構造のため、

実務上は

👉 「貸付停止 → 生活保護移行」は珍しくない


⑤ 注意点

  • 将来死亡時には清算が発生

  • 相続人がいれば調整が必要

  • 不動産価値が高額すぎる場合は売却指導の可能性


⑥ 実際の流れ(典型例)

  1. 限度額到達

  2. 年金だけでは不足

  3. 福祉事務所へ相談

  4. 生活保護開始

  5. 自宅居住継続

  6. 死亡後に不動産処分で精算


大事なポイント

限度額到達=即家を失う
ではありません。


ありがとうございます。
いただいた条件で、かなり現実的に整理します。


前提条件

  • 年齢:68歳

  • 年金:月4万円

  • 不動産評価額:600万円

  • 相続人:あり


① 生活保護に該当する可能性

年金4万円は、ほぼ確実に最低生活費を下回ります。

多くの地域で
単身高齢者の最低生活費は

👉 月10万〜13万円前後

そのため

差額(約6〜9万円)が生活保護で補填される可能性が高いです。


② 持ち家600万円は問題になるか?

ここが重要です。

生活保護では

「高額資産は活用が原則」

ですが、

600万円程度の持ち家
+高齢(68歳)
+居住中

であれば

👉 保有容認される可能性は高い

特に

  • 売却しても安定居住が困難

  • 地方物件で流動性が低い

場合は認められやすいです。


③ 限度額到達後の現実的シナリオ

パターンA(現実的)

  1. 貸付停止

  2. 生活保護申請

  3. 自宅居住のまま保護開始

  4. 死亡後に不動産売却

  5. 社協が根抵当権で回収

  6. 残れば相続人へ


④ 相続人がいる場合のポイント

重要なのはここです。

この制度は

👉 亡くなった後に一括償還

相続人は

  • 一括返済して家を残す

  • 売却して清算

のどちらかを選ぶ形になります。


⑤ 金額イメージ

仮に

  • 300万円借入済

  • 利息込みで350万円

だった場合

600万円で売れれば

👉 250万円が相続人へ

ただし

価格下落や売却費用で減る可能性あり。


⑥ 一番重要な判断軸

相続人が

「家を残したいか」

これで戦略が変わります。


率直に言うと

この条件なら

👉 生活保護へ移行しながら自宅居住継続は十分現実的

ただし将来的に
家は清算前提になる可能性が高いです。