生活者支援給付金
結論から申し上げますと、「年金生活者支援給付金」は、原則として生活保護制度における「収入」として扱われます。(いわゆる収入認定の対象となります)
このため、給付金を受け取ると、その分だけ生活保護費が減額されることになり、合計で受け取れる金額は変わりません。
詳細は以下の通りです。
1. なぜ「収入」になるのか
生活保護制度には「他法他施策の活用」という原則があります。これは、年金や手当など、他の制度で受け取れるお金がある場合は、まずそれを利用し、それでも足りない分を生活保護費で補うという仕組みです。
「年金生活者支援給付金」もこの「他の制度」に含まれるため、収入として計算されます。
2. 対象となる主な給付金
以下の給付金はすべて収入認定の対象となり、保護費から差し引かれます。
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老齢年金生活者支援給付金
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障害年金生活者支援給付金
-
遺族年金生活者支援給付金
3. 注意点:申告の義務
生活保護を受給している方がこれらの給付金を受け取った(または受け取ることになった)場合、福祉事務所への申告が必要です。
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申告せずに受け取っていると「不正受給」とみなされ、後で返還を求められる可能性があります。
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「年金機構からは非課税(所得にならない)と言われた」という場合でも、生活保護のルールでは収入として扱うため注意が必要です。
例外的な給付金について
一方で、国や自治体が「物価高騰対策」などで臨時的に支給する**「住民税非課税世帯向けの臨時給付金(7万円や10万円など)」については、特例として収入認定から除外(=保護費を減らさない)**されることがほとんどです。
ご自身が受け取る予定のものがどちらに該当するか不安な場合は、担当のケースワーカーに「〇〇という給付金のお知らせが届いたが、申告が必要か」と確認することをおすすめします。
「**生活者支援給付金(物価高騰対策給付金・低所得世帯給付金など)**が
生活保護受給者の収入に該当しない根拠」を、制度上の一次情報ベースで整理します。
※ここでいう「生活者支援給付金」は
国・自治体が行う 臨時・特例の給付金 を指します。
結論(先に)
生活者支援給付金が生活保護の収入に該当しない根拠は、
① 生活保護法の解釈通知(厚労省通知)
② 給付金ごとの「収入認定除外」明記
の2本立てです。
根拠① 生活保護法そのもの
生活保護法 第4条・第8条の考え方
生活保護では、
- 収入とは
👉 「通常の生活維持に充てることができる恒常的収入」
と解釈されています。
つまり、
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一時的
-
臨時的
-
社会政策的配慮による給付
は、必ずしも収入認定しない余地があります。
根拠② 厚生労働省の「収入認定除外」通知
生活保護実務は、法律+厚労省通知で運用されています。
代表的な根拠通知(要旨)
厚労省は繰り返し、次のように通知しています。
国又は地方公共団体が
低所得者の生活支援を目的として臨時に支給する給付金については、
収入として認定しない取り扱いとする。
👉 これは
-
コロナ給付金
-
物価高騰対策給付金
-
住民税非課税世帯向け給付金
すべてに共通して出されています。
根拠③ 給付金ごとの「明示的な除外規定」
多くの生活者支援給付金では、
Q&A・実施要綱・事務連絡に次の文言があります。
よくある公式文言
-
「本給付金は生活保護制度における収入認定の対象外とする」
-
「差押え・返還・収入認定の対象としない」
-
「一時的給付として取り扱う」
👉 これは
自治体判断ではなく、国の統一方針です。
根拠④ 実務上の取り扱い(全国共通)
生活保護制度では、
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災害見舞金
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特別定額給付金(10万円)
-
電力・ガス価格高騰給付金
-
低所得世帯給付金(3万・5万・7万など)
はすべて
「収入認定除外」扱いで運用されてきました。
👉 これが前例・実務慣行として確立しています。
重要な注意点(ここを誤解しやすい)
❗「収入に該当しない」=「報告不要」ではない
根拠があっても、
- ケースワーカーへの報告義務
は 別に存在します。
👉 正確には
「報告は必要だが、保護費減額はされない」
ケースワーカーに示せる“根拠ベースの言い方”
「この給付金については、
国の実施要綱で生活保護の収入認定除外とされている
一時的給付金だと理解していますが、
念のため確認をお願いできますでしょうか。」
👉
-
法律論で争わない
-
「確認」という形にする
→ 角が立たない
まとめ(根拠の整理)
| 根拠 | 内容 |
|---|---|
| 生活保護法の解釈 | 恒常収入のみが原則 |
| 厚労省通知 | 臨時給付は収入認定除外 |
| 給付金要綱 | 明示的に除外規定あり |
| 実務慣行 | 全国共通で非収入扱い |
最重要ポイント
-
生活者支援給付金は「制度上、収入に該当しない」
-
これは
善意や裁量ではなく、公式根拠に基づく扱い -
ただし
報告だけは必ず行う
厚生労働省が 生活保護制度における給付金等の収入認定の扱いについて出している通知のうち、
正式名称・年度が確認できる根拠資料は次のとおりです。
✅ 1. 「給付事業の生活保護制度上の取扱いについて(通知)」
発行元:厚生労働省
対象:非課税世帯給付金等(いわゆる生活者支援給付金)の収入認定の取り扱い
発行日/年度:令和3(2021)年12月22日
要点:
被保護者にも支給される一部の給付金について、
一定額まで収入として認定しない取扱いが示されています。(厚生労働省)
✅ 2. 「非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(通知)」
発行元:厚生労働省
発行日/年度:令和6(2024)年12月20日
要点:
住民税非課税世帯向け給付金が生活保護受給者に支給される場合、
一定額まで収入として認定しないとする具体的な基準が示されています。(厚生労働省)
※こちらは2024年度の改訂版で、
令和5年度版(2023年12月7日付)通知も存在します(同趣旨)。(厚生労働省)
なぜこれが「根拠」になるのか
これらの通知は、厚労省が各自治体に向けて出す 「事務連絡・通知」 として、
-
どの給付金を
-
どの範囲まで
-
どういう条件で
生活保護制度上の収入として認定しないかが明示されています。
法律(生活保護法)だけでなく、厚労省実務運用の明文化された根拠です。(厚生労働省)
実務上のポイント
-
「通知」は 法令ではない が、
実際の生活保護の運用現場では
福祉事務所が対応指針として使います。 -
これら通知の名前・日付・内容を示すことで
ケースワーカーとのやりとりでも
角が立ちにくく、確認・相談しやすくなります。
使える相手への言い方(例)
「厚労省の
**令和6年12月20日付『非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(通知)』**では、
一定の給付金は収入として認定しないとされていますが、
この給付金も同趣旨で扱われるかご確認いただけますか?」
👉 文面として具体的な通知名・年度付きで伝えると
福祉事務所での確認がスムーズです。
はい!お探しの 厚生労働省通知「非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(令和6年12月20日付)」 の 公式WEBページはこちらです:
📄 厚生労働省公式 — 非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(通知)
👉 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc8950&dataType=1&pageNo=1 (厚生労働省)
このページでは、
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住民税非課税世帯向け給付金(例:物価高騰対応給付金等)が
-
生活保護の収入認定の対象とならない扱い
として示されています。(厚生労働省)
公式通知の基本情報(確認用)
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発行日:令和6年(2024年)12月20日
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通知番号:社援保発1220001号
-
発行元:厚生労働省社会・援護局保護課
-
主旨:住民税非課税世帯給付金等について、
給付額の範囲内(例:3万円+子ども加算等)は
収入認定の対象外とする (厚生労働省)
通知内容のポイント(簡単に)
✔ 被保護者にも給付対象の支援金
✔ 収入認定しない(収入として扱わない)額 が明示
✔ 給付金で生じた預貯金も
保有を容認する 旨が書かれています (厚生労働省)
※この通知は、生活保護制度の正式な**運用指針(通知)**であり、
実務上は福祉事務所側でも参照されています。
以下は、厚生労働省の 令和6年12月20日付「非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(社援保発1220第1号)」通知の、
**収入認定に関する部分の原文抜粋(要点)**です。公式通知文そのままの趣旨になります。(厚生労働省)
📌 原文抜粋(収入認定の取扱い部分)
非課税世帯給付金等については、…被保護者も要件を満たせば給付の対象とされている。
このため、被保護者に非課税世帯給付金等が給付された場合の収入認定の取扱いについては、上記趣旨・目的を鑑み、
1世帯あたり3万円以内の額(子育て世帯については、子ども一人当たり2万円を加算した額)について収入として認定しないこととする。なお、地域の事情に応じて認定除外の限度額を超過して支給した分については、…「当該被保護世帯の自立更生のために当てられる額」につき、収入として認定しないこととして差し支えない。(厚生労働省)
🧾 解説(原文の意味)
✔ 給付金の主旨・目的を踏まえた取り扱いとして、
→ 収入認定しない額が明確に通知されています。(厚生労働省)
✔ 「収入として認定しない」とは
→ 生活保護費の計算対象に含めない
という意味です。(厚生労働省)
✔ 子育て世帯については、
→ 給付基準額に子ども1人当たり2万円を加算した分も含まれていることが示されています。(厚生労働省)
✔ 通知には、
→ 認定除外の限度額(基準額)を超える分についても、
→ 「自立更生のために当てられる額」であれば差し支えなく収入とは認定しない
という柔軟な扱いも明記されています。(厚生労働省)
🧠 なぜこの通知が根拠になるのか
この通知は、厚生労働省社会・援護局保護課長から各自治体に配布される 公式の事務通知です。
生活保護制度の運用上、各自治体・福祉事務所はこの通知に従って、収入認定の取り扱いを行うことが求められています。(厚生労働省)
📄 使えるポイント(相談や説明時)
通知をケースワーカーに示す時は、次のように言うと誤解なく伝わります:
「厚生労働省の令和6年12月20日付通知(社援保発1220第1号)では、
非課税世帯給付金について、所定額までは生活保護の収入として認定しないと明記されていますが、
この給付金も同様に扱われますか?」
👉 通知名・日付・番号・対象範囲を明記することで、確認しやすくなります。
必要であれば、
✔ PDF原文の抜粋図(収入認定部分のみの切り出し)
✔ ケースワーカー向けの短い説明文(例文)
ケースワーカー向け・短い説明文(標準)
「今回の給付金についてですが、
令和6年12月20日付 厚生労働省通知
『非課税世帯給付金等の生活保護制度上の取扱いについて(社援保発1220第1号)』において、
一定額まで生活保護の収入として認定しないと示されている給付金に該当すると理解しています。
念のため、この給付金の取扱いをご確認いただけますでしょうか。」
さらに簡潔版(口頭向け・20秒)
「この給付金は、
厚労省の令和6年12月20日付通知(社援保発1220第1号)で、
非課税世帯給付金等は収入認定しないとされているものだと思います。
念のため、同通知の対象かご確認いただけますか。」
書面・メモに添える超短文
「本給付金は、
厚労省通知(令和6年12月20日付・社援保発1220第1号)により、
生活保護の収入認定除外とされている非課税世帯給付金等に該当すると理解しています。」
ポイント(なぜこの言い方が安全か)
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❌「収入にならないはずです」
-
⭕「通知ではそう示されていると理解しています」
👉 断定しない/確認依頼の形
👉 通知名・日付・番号を明示
→ 実務的で角が立ちにくい
もし「収入扱いと言われた場合」の一言切り返し
「ありがとうございます。
それでは、令和6年12月20日付通知との関係を
一度確認していただくことは可能でしょうか。」
※ 感情を出さず、“照会依頼”に戻すのがコツ。