継続的金銭消費貸借契約及び根抵当権等設定契約証書
ご提示いただいた「継続的金銭消費貸借契約及び根抵当権等設定契約証書」の様式に基づき回答いたします。
この契約書には、借受人が担保物件(居住用不動産)に「死ぬまで住み続けることができる」と直接的に明記した一文はありません。しかし、契約の目的や終了条件に関する条項を合わせると、借受人が亡くなるまで住み続け、自立した生活を送ることを支援する仕組みとなっていることがわかります。
詳細は以下の通りです。
1. 契約の目的と居住の前提
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自立支援の目的: 第1条において、借受人が所有する居住用不動産を担保とすることで「借受人が所有し自立した生活を送れるよう支援」することが明記されています 。
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居住の継続: 第9条第1項第2号では、借受人が「本件不動産に居住しなくなったとき」は、貸付の停止や契約の解約ができると定められています 。これは、住み続けることが契約継続の前提であることを示しています。
2. 契約の終了タイミング
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死亡による終了: 第10条第1号により、原則として「借受人が死亡したとき」に契約が終了します 。つまり、存命中は(他の解約事由に該当しない限り)契約が続く仕組みです。
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償還(返済)の時期: 借受人は、契約終了後(死亡後など)の据置期間(3ヶ月)終了時までに貸付元利金を償還することとされています 。
3. 注意が必要なケース(途中で退去・終了となる可能性)
以下の場合は、亡くなる前であっても住み続けられなくなったり、契約が終了したりする可能性があります。
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貸付限度額への到達: 貸付元利金が貸付限度額に達した場合は、貸付が停止されます 。
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契約の解約事由: 借受人が不正な手段で貸付けを受けた場合、生活維持費以外に流用した場合、義務に違反した場合などは、鹿児島県社協会長により契約を解約されることがあります 。
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不動産の処分: 第12条第3項に基づき、契約が終了したとき(借受人の死亡や契約解約時など)は、社協会長が根抵当権を実行(不動産を処分)することができます 。
ご提示いただいた契約書の様式に基づくと、契約後に結婚して配偶者と同居することは可能ですが、**「事前の承認」と「届出」**という2つの手続きが厳格に定められています。
詳細は以下の通りです。
1. 同居に関する原則と義務
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事前の承認が必要: 借受人は、鹿児島県社協会長の承認を受けずに、貸付決定時の同居人以外の者を本件不動産に同居させてはならないと定められています 。
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直ちに行う届出: 貸付決定時に世帯に属していなかった者(結婚相手など)を同居させようとする場合は、直ちに鹿児島県社協会長に届け出なければなりません 。
2. 手続きを怠った際のリスク
もし無断で同居させた場合、以下のペナルティが課される可能性があります。
- 貸付の停止・解約: 第7条に規定する「借受人の義務」に違反したとみなされ、貸付が停止されたり、契約そのものを解約されたりする恐れがあります 。
結論として、結婚してパートナーと一緒に住むことは禁止されていませんが、**「勝手に住まわせることはできない」**という点に注意が必要です。必ず事前に社会福祉協議会へ相談し、承認を得る手続きを踏むようにしてください。
ご提示いただいた契約書の規定に基づくと、結婚などで同居人が増えたこと自体を理由に、自動的に毎月の貸付額が増額されるという明文規定はありません。
ただし、同居人が増えたことによる生活状況の変化(支出の増加など)を理由に、借受人側から増額を申し出ることは可能です。
貸付額の変更に関する規定
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臨時増額の申出: 医療費や住宅改造費、その他契約の履行に要する費用のために、毎月の貸付金の額を臨時に増額することを求めることができます 。
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将来にわたる変更: やむを得ない理由により、将来にわたって毎月の貸付額を変更することを求める申出も可能です 。
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増額の条件: 借受人からの申出に対し、鹿児島県社協会長が認め、かつ鹿児島市福祉事務所長が「変更可」という意見を提出することが条件となります 。
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手続き: 貸付額を変更する場合は、あらかじめ「貸付金額等変更目録」に変更内容を記載し、社協会長と借受人の双方が署名捺印する必要があります 。
注意点:貸付限度額との関係
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限度額の壁: 毎月の貸付額を増やした場合、それだけ早く「貸付限度額(本件不動産を評価して定めた金額)」に達することになります 。
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貸付の停止: 貸付元利金が貸付限度額に達したときは、貸付は停止されます 。
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不動産の価値による制限: 貸付限度額自体を増額したい場合は、不動産の価値が著しく増加したことを証明し、再評価を受ける必要がありますが、根抵当権の極度額を超えることはできません 。
ご提示いただいた資料の中には、「貸付金額等変更目録」の具体的な入力レイアウト(表などの外観)自体の画像や図面は含まれておりません。
しかし、契約書の条文(第4条、第8条)に基づくと、その目録には以下の内容が記載され、手続きが行われることが定められています。
1. 目録に記載される主な内容
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臨時増額の内容: 本契約の履行費用、医療費、住宅改造費などの支出に充てるための、その月限定の増額分 。
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将来にわたる変更内容: やむを得ない理由により、将来に向かって変更される「毎月の貸付金の額」 。
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貸付限度額の変更内容: 不動産の再評価などによって変更された、貸付の総枠(限度額) 。
2. 様式の運用ルール
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署名・捺印欄: 変更内容を記載した上で、鹿児島県社協会長と借受人の双方がそれぞれ署名し、捺印(印鑑を押す)する欄が設けられています 。
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位置づけ: この目録は、契約証書の「別記1」として位置づけられています 。
3. 注意点
- 借受人が死亡し、配偶者が契約を承継する場合には、この目録ではなく「継続的金銭消費貸借契約及び根抵当権等設定契約証書(承継契約分)」という別の様式が使用されます 。
現状、お手元にある資料の「別記1」というページを確認いただければ、実際の記入欄をご覧いただけるはずです。もし「別記2 物件目録」 しか見当たらない場合は、その前のページに綴じられている可能性があります。
もし増額の手続きを検討されているのであれば、申請に必要となる「福祉事務所長の意見書」の取得方法などについて確認いたしましょうか?