胃下垂
胃下垂(いかすい)は、胃の位置が通常より下がっている状態をいいます。
「胃の機能が悪い」というより、体の構造や体質の問題が大きいです。
■ 主な原因
① 体質(やせ型・筋力が弱い)
もっとも多い原因です。
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痩せ型
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腹筋が弱い
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姿勢が悪い
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長身で細身
内臓を支える筋肉や脂肪が少ないと、胃が下がりやすくなります。
② 加齢による筋力低下
年齢とともに
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腹筋
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横隔膜
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内臓を支える靭帯
がゆるみやすくなります。
③ 急激な体重減少
短期間で体重が減ると、
内臓を支える脂肪が減って胃が下がることがあります。
④ 姿勢の悪さ
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猫背
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前かがみ姿勢
腹圧が下がり、胃が下がりやすくなります。
■ よくある誤解
✔ 「胃下垂=消化不良」ではありません
✔ 胃下垂でも消化は正常な人が多い
✔ 逆流性食道炎とは直接の原因関係は弱い
実は、胃下垂そのものより
胃の動き(蠕動運動)低下のほうが症状に影響します。
■ 胃下垂で起きやすい症状
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食後の膨満感
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ぽっこり下腹
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げっぷ
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食後のだるさ
■ 改善のポイント
① 腹筋を軽く鍛える
・ドローイン(お腹をへこませて呼吸)
・軽い体幹運動
② 姿勢改善
背筋を伸ばすだけでも腹圧が上がります。
③ 一度に食べすぎない
少量を分けて食べる
やせ型であれば、胃下垂体質の可能性はあります。
ただし大事なのは――
👉 胃が下がっていること自体より「支える力が弱い」ことが症状の原因になりやすいという点です。
やせ型の人に起こりやすいこと
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内臓脂肪が少ない → 胃を支えるクッションが少ない
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腹筋が弱い → 胃が下がりやすい
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胃の中で食べ物が滞留しやすい
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食後に下腹がぽっこり
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げっぷが増える
ただし、胸やけがあるなら主因は逆流(GERD)寄りです。
胃下垂単独では胸やけはあまり強く出ません。
今のあなたの状況を整理すると
✔ やせ型
✔ 食後のげっぷ
✔ 胸やけあり
→ 逆流性食道炎+腹圧の弱さの組み合わせが濃厚です。
今すぐできる対策(やせ型向け)
① 食後すぐ座りっぱなしにしない
軽く立つ・ゆっくり歩く(5〜10分)
② ドローイン(超重要)
仰向けで
・鼻から吸う
・お腹をへこませたまま10秒
・10回
1日2回
これだけでも胃の位置は安定しやすくなります。
③ 一度に食べ過ぎない
胃をパンパンにしないことが最優先
④ 夕食を軽く
特に脂肪・甘い物を減らす
コーヒーは?
やせ型+逆流体質は悪化しやすいです。
可能なら2週間休む実験が一番はっきりします。
**ドローイン(Draw-in)**とは、
お腹をへこませたまま呼吸する体幹トレーニングです。
腹筋の中でも一番深い「インナーマッスル(腹横筋)」を鍛えます。
やせ型で胃下垂気味の方には特に有効です。
■ なぜ効くのか
腹横筋は「天然のコルセット」です。
これが弱いと
・内臓が下がる
・腹圧が弱い
・胃が安定しない
強くなると
・内臓が持ち上がる
・逆流が起きにくい
・姿勢が安定
■ 基本のやり方(初心者向け)
① 仰向けに寝る
② 膝を立てる
③ 鼻から息を吸う
④ 口からゆっくり吐きながら
お腹をできるだけ薄くへこませる
⑤ へこませたまま10秒キープ
⑥ 普通に呼吸しながら維持
⑦ これを10回
1日2セットでOK。
■ コツ
✔ 胸は動かさない
✔ お腹をへこませる感覚を意識
✔ 力みすぎない
「おへそを背骨に近づける」イメージです。
■ 効果が出る目安
2〜3週間で
・食後の張り軽減
・姿勢改善
・げっぷ減少
が出やすいです。
はい、立って行うドローインは日常の中で続けやすい方法です。
やせ型で腹圧が弱めの方にも安全にできます。
■ 立ってやるドローイン(基本)
① 足を肩幅に開いて立つ
② 背筋を軽く伸ばす(反らしすぎない)
③ 鼻からゆっくり息を吸う
④ 口から吐きながら
お腹を薄くへこませる
⑤ へこませたまま10〜20秒キープ
⑥ そのまま浅く自然呼吸
⑦ 5〜10回
■ 正しくできている目安
✔ お腹の前側が硬くなる
✔ 横腹も軽く締まる
✔ 腰が反らない
✔ 肩に力が入らない
「おへそを背骨に近づけて、細いズボンをはく準備をする感じ」です。
■ 効果を高めるコツ(胃下垂・逆流対策向け)
🔹 食後30分〜1時間後に行う
(食直後は避ける)
🔹 歩きながら軽く意識する
(通勤・買い物中)
🔹 1日合計2〜3分でOK
■ NG動作
× お腹を強く固めすぎる
× 息を止める
× 腰を反らせる
× 食直後にやる
期待できる変化(2〜4週間)
・食後の下腹ぽっこり減少
・げっぷ減少
・姿勢改善
・胸やけ軽減