脂肪とコレステロール
脂肪とコレステロールの違いは、役割・正体・体への影響がまったく別、という点にあります。混同されやすいので、できるだけ分かりやすく整理します。
結論を一言で
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脂肪:エネルギー源・体脂肪になる
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コレステロール:体の材料(細胞・ホルモン)になる
※コレステロールは「太る原因」ではありません。
脂肪とは?
正体
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食事の脂質(中性脂肪)
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バター、油、肉の脂、揚げ物など
役割
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エネルギー源(1g=9kcal)
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体温保持
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内臓の保護
問題になると
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余ると体脂肪として蓄積
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血液中で増えると中性脂肪が高い
コレステロールとは?
正体
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脂質の一種だがエネルギーにはならない
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約7割は肝臓で作られる
役割(とても重要)
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細胞膜の材料
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ホルモン(性ホルモン・副腎皮質ホルモン)
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胆汁酸(脂肪を消化)
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ビタミンDの材料
種類
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LDL(悪玉):多すぎると動脈硬化
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HDL(善玉):余分なコレステロールを回収
よくある誤解
❌ コレステロールを食べると太る
→ 太りません
❌ 卵を食べるとすぐコレステロールが上がる
→ 体内合成の影響の方が大きい
❌ 脂肪=悪
→ 質と量が問題
比較表(ひと目で)
| 項目 | 脂肪 | コレステロール |
|---|---|---|
| 主な役割 | エネルギー | 体の材料 |
| 太る原因 | なる | ならない |
| 体内合成 | ほぼなし | あり(多い) |
| 食事制限 | 量が重要 | 種類が重要 |
健康のための考え方
脂肪
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減らしすぎない
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揚げ物・加工食品は控えめ
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魚・オリーブオイルはOK
コレステロール
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食事より生活習慣(運動・体重)
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HDLを増やす(歩行・軽い運動)
高齢者向けの重要ポイント
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脂肪を減らしすぎると体力低下
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コレステロールが低すぎると
→ 免疫低下・筋力低下の報告あり -
「低すぎ」も問題
まとめ
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脂肪=燃料
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コレステロール=材料
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敵ではなく、管理対象
脂肪は性質と体への影響でいくつかの種類に分けられます。
健康管理では「脂肪を減らす」よりどの脂肪を選ぶかが大切です。
脂肪の大きな分類(3つ)
① 飽和脂肪酸
主に動物性脂肪
多い食品
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バター、ラード
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牛・豚の脂身
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生クリーム、チーズ
特徴
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常温で固まりやすい
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摂りすぎるとLDLコレステロール↑
ポイント
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完全に禁止しなくてOK
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「量を控えめ」に
② 不飽和脂肪酸
植物・魚由来(良質な脂)
● 一価不飽和脂肪酸
多い食品
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オリーブオイル
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菜種油
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アボカド
効果
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LDLを下げやすい
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酸化しにくい
● 多価不飽和脂肪酸
さらに2種類
▶ オメガ3(n-3)
多い食品
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青魚(サバ・イワシ)
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えごま油、亜麻仁油
効果
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中性脂肪を下げる
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炎症を抑える
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動脈硬化予防
▶ オメガ6(n-6)
多い食品
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大豆油、コーン油
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ごま油
注意
- 必要だが摂りすぎやすい
③ トランス脂肪酸(要注意)
人工的に作られる脂
多い食品
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マーガリン
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ショートニング
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菓子パン、スナック菓子
影響
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LDL↑ HDL↓
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心血管リスク↑
結論
👉 できるだけ避ける
体内での脂肪の形
● 中性脂肪
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エネルギーとして使われる
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余ると体脂肪・内臓脂肪に
● 体脂肪の種類
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皮下脂肪:保温・クッション
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内臓脂肪:生活習慣病リスク
ひと目で比較表
| 種類 | 主な食品 | 体への影響 |
|---|---|---|
| 飽和脂肪酸 | 肉・乳製品 | 摂りすぎ注意 |
| 一価不飽和 | オリーブ油 | 良質 |
| オメガ3 | 魚・えごま油 | 積極的に |
| オメガ6 | 大豆油 | 摂りすぎ注意 |
| トランス脂肪 | 菓子類 | できるだけ避ける |
高齢者向けの実践ポイント
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油を抜かない
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揚げ物 → 焼く・蒸す
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肉だけでなく魚を増やす
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「少量を良い油で」
まとめ
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脂肪は「敵」ではない
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種類選びが健康を左右する
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減らすより「替える」
ヨーグルトの脂肪は、**ほぼすべてが「乳脂肪」**で、牛乳由来の脂肪成分です。
量は少なめですが、中身(質)はかなり特徴的です。
ヨーグルト脂肪の正体
① 乳脂肪(Milk fat)
ヨーグルトの脂肪=牛乳の脂肪分
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全脂肪ヨーグルト:約3~4%
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低脂肪:0.5~1%
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無脂肪:0%
乳脂肪の中身(成分内訳)
① 飽和脂肪酸(約60~70%)
主成分
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パルミチン酸
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ステアリン酸
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ミリスチン酸
▶ 特徴
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エネルギー源
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摂りすぎるとLDLコレステロール↑
※ただしヨーグルト量では過剰になりにくい
② 一価不飽和脂肪酸(約25~30%)
- オレイン酸 など
▶ 特徴
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LDLを上げにくい
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オリーブオイルと同系統
③ 多価不飽和脂肪酸(少量)
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オメガ6(リノール酸)
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オメガ3(ごく微量)
④ 特徴的な脂肪酸(乳製品ならでは)
● 短鎖・中鎖脂肪酸
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酪酸、酢酸 など
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消化吸収が速い
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腸のエネルギー源になる
● CLA(共役リノール酸)
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乳製品に含まれる特殊脂肪酸
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脂質代謝改善の報告あり(※摂取量は少量)
ヨーグルト脂肪のポイントまとめ
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 脂肪の種類 | 乳脂肪 |
| 主成分 | 飽和脂肪酸 |
| 消化性 | 良い |
| 心配点 | 食べすぎなければ問題なし |
健康目的別の選び方
コレステロールが気になる
→ 低脂肪 or 無脂肪
栄養・満足感重視
→ 普通(全脂肪)
高齢者・体力低下
→ 全脂肪がむしろおすすめ
誤解されがちな点
❌ ヨーグルトの脂肪=悪い
→ 量が少なく、腸に有益な成分も多い
❌ 無脂肪が必ず健康
→ 満足感・栄養は下がる
まとめ
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ヨーグルトの脂肪は良質な乳脂肪
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種類は飽和脂肪が多いが、量が少ない
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体調・目的で選べばOK
高齢者に向く**ヨーグルトの食べ方(時間帯・量)**は、
「消化・栄養吸収・体調安定」を重視すると失敗しません。
結論まとめ
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時間帯:朝 or 夕方
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量:1回100~150g
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種類:無糖・プレーン
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毎日でなくてOK(週4~7回)
① 時間帯別おすすめ
● 朝(いちばんおすすめ)
理由
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胃腸が動きやすい
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便通改善
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薬との影響が少ない
食べ方
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朝食と一緒
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冷たすぎない(室温に少し置く)
● 夕方~夕食後(次点)
理由
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腸内細菌が夜に働きやすい
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寝るまで時間がある
注意
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就寝直前は避ける(胃もたれ防止)
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夕食後なら少量(100g)
▲ 夜遅く(おすすめしない)
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胃もたれ
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逆流・胸やけ
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夜間頻尿の原因になることも
② 1回量の目安
| 体調・目的 | 量 |
|---|---|
| 普段使い | 100g |
| 便秘気味 | 120~150g |
| 胃が弱い | 50~80g |
| 食が細い | 100gを2回に分ける |
※「多いほど良い」わけではありません
③ 高齢者向けおすすめの組み合わせ
● 便通改善
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ヨーグルト+きなこ
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ヨーグルト+バナナ少量
● 骨・筋力対策
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ヨーグルト+はちみつ少量
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ヨーグルト+すりごま
● 血糖・コレステロール配慮
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無糖ヨーグルト+ナッツ少量
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ヨーグルト+オートミール少量
④ 種類の選び方(高齢者向け)
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無糖・プレーン(基本)
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脂肪は
・体力低下 → 全脂肪
・脂質制限 → 低脂肪 -
乳糖でお腹が張る → 乳糖分解タイプ
⑤ 注意点(大切)
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冷蔵庫から出して5~10分置く
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下痢・腹痛が出たら量を減らす
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薬を飲む直前・直後は避ける(30分空ける)
⑥ よくある誤解
❌ 毎日必ず食べないとダメ
→ 体調に合わせてOK
❌ 夜食代わりが健康
→ 逆効果のことあり
まとめ(冷蔵庫メモ用)
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朝がベスト
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1回100g前後
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無糖・冷やしすぎない
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体調最優先
こちらは、**高齢者向け・無理なく続けられる「1週間ヨーグルト例」**です。
量・時間帯・目的を分散し、胃腸に負担をかけない構成にしています。
高齢者向け|1週間ヨーグルト例
基本ルール
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1回 100g前後
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朝が基本(夕方は軽め)
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無糖・プレーン
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冷蔵庫から出して 5〜10分後
月曜日(腸を整える)
朝:ヨーグルト100g+きなこ小さじ1
→ 便通・腸内環境
火曜日(栄養・体力)
朝:ヨーグルト100g+はちみつ小さじ1
→ エネルギー補給・食欲アップ
水曜日(骨・筋力)
朝:ヨーグルト100g+すりごま少量
→ カルシウム吸収サポート
木曜日(胃腸休め)
お休み or 少量50〜80g
→ 無理に毎日食べない
金曜日(便秘予防)
朝:ヨーグルト120g+バナナ少量
→ 食物繊維+乳酸菌
土曜日(血管・脂質ケア)
朝:ヨーグルト100g+ナッツ砕き少量
→ 良質脂質をプラス
日曜日(軽め・調整日)
夕方:ヨーグルト80〜100gのみ
→ 胃にやさしく1週間を締める
体調別アレンジ
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下痢しやすい:量を半分/きなこ中心
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食が細い:100gを朝夕2回に分ける
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乳糖でお腹が張る:乳糖分解タイプに変更
注意点(高齢者重要)
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就寝直前は避ける
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薬の前後30分は空ける
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お腹が張ったら中止 or 減量
まとめ
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「毎日同じ」は不要
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週5日前後で十分
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体調優先がいちばん大事
必要でしたら
👉 「糖尿病・脂質異常がある方向け」
👉 「要介護高齢者向け(刻み・流動)」
👉 「乳製品が合わない場合の代替案」
も作れます。