ファラオ
ファラオは、古代エジプトの王を指す称号です。
ファラオの主な特徴と役割
- 意味・語源:
- 古代エジプト語で「ペル・アア (per-aa)」と言い、「大きな家（王宮）」を意味する言葉が転じたものです。
- 初めは王宮を指していましたが、新王国時代以降、王自身を指すようになりました。
- 聖書では「パロ」とも表記されます。
- 権力と地位:
- 現人神（あらひとがみ）と見なされ、天空神ホルスの化身、あるいは太陽神ラーの子とされました。
- 神々と人間社会を結ぶ仲介者であり、宗教、政治、経済、軍事のすべてにおいて最高の権力を持つ、絶対的な支配者でした。
- 歴史的役割:
- 政治的: 全エジプトの土地を所有し、法律を制定し、税を徴収し、軍の最高司令官として国家を統治しました。上下エジプトの統一の象徴でもありました。
- 宗教的: 儀式を主催し、神々を祭る神殿を建築しました。また、死後は永遠の生命を得て神々の一員に加わると信じられていたため、ピラミッドや王家の谷に壮大な墓を造営しました。
有名なファラオの例
- ツタンカーメン: 若くして亡くなり、ほぼ未盗掘の状態で墓が発見されたことで有名です。
- ラムセス2世: エジプト史上「最も偉大な王」とも称される、長寿と偉大な建築事業で知られています。
- クフ: ギザの大ピラミッドを建造したファラオです。
- ハトシェプスト: 数少ない女性ファラオの一人です。
- クレオパトラ7世: 古代エジプト最後のファラオとして有名です。
古代エジプトの歴史や文化の中心には、常にこのファラオの存在がありました。