米の売上と収支
田んぼ 1反(10a)あたりの米の売上と収支を、できるだけ現実に近い数字で説明します。
※地域や販売方法で大きく変わるので「代表的な例」です。
① 1反で取れる米
平均収量
約500kg(玄米)
30kg袋にすると
約16~17袋
② 米の販売価格(2024〜2025年頃の目安)
| 販売方法 | 30kg価格 | 1反の売上 |
|---|---|---|
| JA出荷 | 約8,000〜12,000円 | 約13万〜20万円 |
| 業者販売 | 約12,000〜16,000円 | 約20万〜27万円 |
| 直販(農家直売) | 約18,000〜24,000円 | 約30万〜40万円 |
※品種:コシヒカリなど
③ 1反の経費(リアルな目安)
| 経費 | 金額 |
|---|---|
| 種苗費 | 3,000円 |
| 肥料 | 8,000〜12,000円 |
| 農薬 | 5,000〜10,000円 |
| 水利費 | 3,000〜8,000円 |
| 燃料 | 5,000〜10,000円 |
| 機械償却 | 20,000〜40,000円 |
| その他 | 5,000円 |
合計
約5万〜8万円/反
④ 1反の利益
JA出荷
売上
13万〜20万
経費
5万〜8万
利益
5万〜12万円
直販
売上
30万〜40万
経費
6万〜10万
利益
20万〜30万円
⑤ 面積別のリアルな収入
| 面積 | JA出荷 | 直販 |
|---|---|---|
| 1反 | 5万〜12万 | 20万〜30万 |
| 5反 | 25万〜60万 | 100万〜150万 |
| 1町(10反) | 50万〜120万 | 200万〜300万 |
⑥ なぜ米農家が儲からないか
理由は3つです。
-
機械が高い
-
コンバイン 300万〜800万
-
トラクター 200万〜600万
-
乾燥機 300万
-
-
小さい田んぼが多い
-
JA価格が安い
⑦ 実は儲かる農家
次のタイプは利益が出ます。
-
直販農家
-
大規模(20町以上)
-
特別栽培米
-
有機米
-
ふるさと納税
年収
500万〜1000万以上の農家も普通にいます。
田んぼを **1反(10a)貸した場合の小作料(賃料)**は、地域や条件でかなり差がありますが、日本の実情はだいたい次の範囲です。
① 全国的な平均(目安)
1反あたり
5,000円 ~ 15,000円/年
かなり多いのは
8,000円〜12,000円くらい
です。
② 地域別の傾向
| 地域 | 小作料(1反) |
|---|---|
| 都市近郊 | 1万〜2万円 |
| 平野の良い田んぼ | 8,000〜15,000円 |
| 中山間地域 | 0〜5,000円 |
| 過疎地 | 無料(タダ貸し)も多い |
最近は
「作ってもらうだけでありがたい」
という地域も増えています。
③ 実際に多い契約パターン
現金
10,000円/反
一番一般的。
米払い
玄米30kg〜60kg
昔ながらの方法です。
例
-
30kg × 1袋
-
60kg × 1袋
タダ貸し
最近かなり増えています。
理由
-
耕作放棄地になるのを防ぐ
-
草刈りをしてもらえる
-
固定資産税だけ払う
④ 地主側のリアル収入
例
5反持っている場合
小作料
10,000円 × 5反
年間5万円
つまり田んぼは
ほとんど儲かりません
⑤ なぜ安いのか
米農家の利益が少ないためです。
さっき説明した通り
農家の利益
1反 5万〜12万円
ここから
-
機械費
-
リスク
-
労働
があるので
小作料は1万円程度が限界です。
⑥ 農業委員会がよく認める金額
多くの地域で
5,000円〜15,000円/反
この範囲なら
農業委員会もまず問題にしません。
契約書で
**「種苗・肥料・農薬は甲(地主)負担」**とした場合、実務では次のような購入先が多いです。
① 一番多い:JA(農協)
農業協同組合
農家の標準的な購入先です。
購入できるもの
-
水稲種子(コシヒカリなど)
-
肥料
-
農薬
-
育苗資材
特徴
-
品質が安定
-
地域の推奨品種がある
-
農薬の指導あり
ただし
価格はやや高めです。
② 最近増えている:ホームセンター
例
-
コメリ
-
カインズ
買えるもの
-
肥料
-
農薬
-
畦草除草剤
特徴
-
JAより安い
-
小規模農家がよく利用
③ 大規模農家:農業資材店
例
-
クミアイ化学工業 系統販売
-
地域の農薬店
特徴
-
まとめ買い割引
-
プロ向け資材
④ 種苗会社
例
-
サカタのタネ
-
タキイ種苗
※ただし水稲は
ほとんどJA流通です。
実務で一番多いパターン
契約上は
甲負担
ですが実際には
-
乙がJAで購入
-
領収書を甲に渡す
-
甲が精算
という形が多いです。
💡 農業委員会対策の実務ポイント
契約では
-
資材費=甲負担
-
作業=乙
としておくと
「農業経営主体=甲」
と説明しやすくなります。
もし希望があれば、実務でかなり重要な
「米割合契約で農業委員会に一番説明しやすい費用負担パターン」
(農家がよく使う形)
も解説できます。実はこれで ほぼトラブルがなくなります。